FEATURE 27

買い物をするという「経験」を売る Ron Hermanが体現する付加価値の創造

カリフォルニア生まれのスペシャリティストア「Ron Herman」が日本へ初上陸したのは2009年。創業以来、全てのお客様に心地よく買い物を楽しんでもらうことをコンセプトにショップの空間作りにこだわる中、DESCENDANTとのリレーションシップは2015年のファーストコレクションから始まり、今ではエクスクルーシブラインを展開する唯一のパートナーとして相互の関係を深めてきました。今回はRon HermanのメンズディレクターとしてDESCENDANTと関わる鈴木康広氏をゲストに招き、Ron Hermanの成り立ちやDESCENDANTとの繋がり等についてお話を伺いました。

Ron Hermanについて 「Ron Hermanが一番大事にしているのはやはりお店です。服を売ると言うよりRon Hermanで買い物をするという経験を売るつもりで、売り場のスタッフの笑顔や雰囲気、匂いや音楽だったり、ここに来ると楽しいと思ってもらえるような空間作りを大切にしています。一般的なアパレルショップとはちょっと違うのかもしれません。商品の並べ方にしても、セレクトショップではブランドごとに陳列するのが普通だと思いますが、Ron Hermanはアイテムごとに編集してお客様にプレゼンテーションすることを心掛けています。Ron Hermanにとってのスタンダードを提案することに徹しているんです。

Ron Hermanではラグジュアリーなブランドからカジュアルなものまで幅広いブランドを展開していますが、色んなファッションを経てきた末にここで買い物すれば良いと思ってもらえるお店を目指しています。そこで、いろいろなブランドのスタンダードを取り揃えて販売していくのが僕らのスタイルです。着る人次第で雰囲気が変えられる、そこにRon Hermanの考えるスタンダードがあります。だから、どのブランドにしても多くはごくシンプルな定番商品だけを主にバイイングします。

しかもアイテムを絞ってバイイングを行うことがほとんどなので、ブランドからは怒られることもありますが笑 その一つ一つのアイテムがパーツになって編集されているのがRon Hermanだと思うんです。それぞれのブランドには得意なアイテムがあって、ここのパンツは欲しくないと思えばバイイングしないし、あまり全体の計算はしてません。良い商品がなければ、今シーズンはパンツが全然ないといった事態になってもいいと思っているので。ただ根底では、カリフォルニアの伝統があり、デニムは充実してなければならないとか。どこのショップでもデニムが売れないと嘆いていた時期でも、Ron Hermanでは売れていたので、やっぱりクオリティは高いと思います」

DESCENDANTについて 「WTAPSやFORTY PERCENT AGAINST RIGHTSを手掛ける西山さんが新しいブランドを立ち上げると聞き、早速コレクションを観に行ったんです。そうしたら案の定、素晴らしいブランドで。普通メンズのブランドだとファーストシーズンはバイイングを行わないんですが、DESCENDANTについては間違いないと確信したので、異例のことながらファーストシーズンからバイイングさせてもらいました。アイテムを絞らずトータルで。それぐらい僕らにとって信頼感のあるブランドであり、僕らが大事にしているスタンダードにも通じていると思ったので。どんなブランドでもスタンダードなものしかバイイングしないと決めているんですが、何を着てもカッコイイし凄く安心感があると言うか。定番と言うと普通とか凡庸といったイメージで捉えられがちですが、スタンダードの本質を理解している感じが伝わってきました。

また、別注アイテムを制作する際は僕らもリクエストすることが多いんです。パートナーとなるブランドを理解して、その力を借りるという意味においても。そうしてRon Hermanのお客様に提供するのに相応しいアイテムを仕上げていきます。でも、DESCENDANTに関しては何も心配ないと言うか、こちらから何一つリクエストがないのは唯一ですね。西山さんが作ってきてくれたものを売り場で展開させてもらえれば、それはRon Hermanらしいアイテムだって分かってますから。

そうしてRon Hermanで別注アイテムをローンチするタイミングに合わせてポップアップイベントを開催することにしたんです。第1回が2017年に千駄ヶ谷店の裏の駐車場を会場に輪投げやくじ引きなど西山さんが提案してくれたコンテンツの詰まったイベントでした。家族連れの来場者も沢山集まって、みんな笑顔になって楽しんでいただきました。そのとき本当に僕らがやりたかったことが実現できたなぁと思ったんです。それから3年連続でゴールデンウィークの初日に逗子マリーナ、二子玉川とショップを移動しながら開催しましたが、今年は残念ながら開催できませんでした。特に最初のイベントでは当日まで準備が間に合うか心配してましたが、あんなに学びの多いイベントは初めてでした。僕自身、入社して10年になりますが、もし一番の思い出を聞かれたらDESCENDANTのイベントを挙げると思います。あれほどRon Hermanのコンセプトを体現できたイベントは後にも先にもありませんから。本当に貴重な経験でした」

ライフスタイルの提案とは 「ライフスタイルストアと言うのは簡単ですが、それが全部素敵なもので揃えられるかと言えば、難しいと思うんです。なかなか揃えられるところはないと思います。各セクションに責任者がいて、それぞれがRon Hermanのポリシーを共有している部分はあるんじゃないでしょうか。ですから、家族連れのお客様も多く、子供を遊ばせておけて、子供の服も買えるといった空間作りもRon Hermanの特徴でしょうね。千駄ヶ谷店のリビングコーナーに子供用のお絵描き台があるんですが、そこで子供の描いた絵を眺めていると、我ながら良い店だなぁって思います」

別注アイテムにつきましては、Ron Hermanの各店舗へ直接お問い合わせくださいますようお願い申し上げます。
https://ronherman.jp/store